飛行機よもやま話③
私は今までに4回、ハワイに行ったことがあるのですが、空港で4回とも気になったことがあります。
平日でも関空ーホノルル便は満席で、JALとハワイアン航空に乗ったことがあるのですが、そのどちらでも「オーバーブッキングにより、席を代わって頂ける人はいらっしゃいませんか?」というアナウンスが流れました。
関空からの直行便は1日1本しかありません。つまり席を譲るということは、出発を1日伸ばして翌日の夜に出発にするということで。たいていの人は休みを調整して心待ちにしているハワイ旅行です。なかなか代わってくれる人は出てきません。
最初は「本日の宿泊ホテルの手配とお食事、3,000マイルを差し上げます」のアナウンスが、搭乗が近づくにつれ「本日の宿泊とお食事、5,000マイルを」「7,000マイルを」と条件がつりあがっていきます。
心が揺れたのは、「代わっていただけたら、本日の宿泊と、15,000マイル、それから4万円を差し上げます」というアナウンス。友人と、4万円だって!どうする!?と騒ぎましたが、パッケージツアーだったので、翌日に出発するということは滞在が1日減るということで、申し出はしなかったのですが…。(その頃は、マイルの知識がなかったので、15,000マイルと言われてもピンときていませんでした。)
その時からずっと疑問だったのです。それを受ける人ってどんな人で、どんな条件なんだろう、と。
調べてみると、フレックストラベラー制度というものが2001年からあるんですね。
ANAでは、当日の別便に代わった場合は協力金として1万円、翌日以降は2万円。ANAマイレージクラブ会員で、AMCフレックスパートナーにあらかじめ登録していて、かつ当日自主的に便の変更に協力した場合、協力金かマイルが選べるそうです。
当日便は1万円または7,500マイル、翌日以降の便は2万円または15,000マイル、という規定があるそうです。
こちらはJALでも導入されていて、規定もだいたい同じ感じでした。実際にそれを利用された方のブログでは、協力金以外に、翌日であればその日の宿泊(1泊2食付)を手配してくれたり、空港内レストランの食事券をもらうこともあるそうです。
そういえば、このブログを書きながら思い出しました。数年前、帰省先から大阪に戻るため搭乗手続きも手荷物検査も終えて、搭乗口近くに待機していた時のことです。ANAだったのですが、機体の整備不良で欠航が決まったが、2時間後の便は10席しか空きがなく、大半の人は4時間後の便に振替えてもらうことになるとアナウンスがありました。
搭乗口付近にいた人たちはざわめいています。4時間か…。一度実家に戻ろうかなと思っていると、急いでいる方や小さな子ども連れの方は優先して2時間後の便に振り替えさせて頂きたいのでご協力お願いしますと、ANAの方がアナウンス。
その時、私たち夫婦はまだ生後半年の赤ちゃんを抱えていたので、みんなの視線が一斉にこちらに。ANAの方にもどうぞと言われたのですが、急いでないのでいいですと一度辞退しました。が、結局急ぎの人をいれてもまだ座席に余裕があったようで、2時間後の便に乗せてもらえることになりました。
その時は、待っている間に全員にペットボトルのお茶が配られ、2,000円の入った封筒が渡されました。4時間後の便に振替えられた人は、手荷物検査場から外に出て、空港内のレストランで食事をしたりしていました。
急いでいるビジネスマンにとっては迷惑この上ないのかもしれませんが、急いでもいない私たちは、飛行機ってなんて手厚いサービスをしてくれるんだろうなーと感心してしまいました。