ANA初心者マイル 進行中

はじめたばかりのANA陸マイル生活の挑戦の記録

飛行機よもやま話②

ある時は、機内食を服の上にひっくり返されて、ふき取ったもののシチューの匂いがぷんぷんのまま帰国し、航空会社から丁重なお詫びとクリーニング代をもらったり。

 

ある時は、座席のモニターが壊れていて、オーストラリア行きで飛行時間も長いのに最悪だーと思っていたら、その日はたまたまエコノミーが満席でビジネスに座らせてもらったり。(当たり前ですが機内食はエコノミーのものです。最初は初めてのビジネスに浮かれていましたが、友人グループと離れて一人でなかなか寂しかったです。)

 

ある時は、ドバイ経由モロッコ行きの機内で、アラブ人男性の独特な香ばしい匂いにフライト中、悩まされたり。飛行機は乗るだけでいろいろなエピソードが生まれて楽しいですね。

 

今回は友人の話です。友人は、大学の夏休みに関空からフランスに行き、2週間滞在した後、貯まっていたマイルでパリーニューヨークの航空券を発券して、1週間ニューヨーク観光を楽しんでから、またフランスに戻り、そこから関西空港に帰るというプランを立てていました。

 

留学時代の友人で、英語も堪能で旅慣れていたので、女性のひとり旅でした。

 

フランスを2週間かけて巡り、パリ=シャルル・ド・ゴール空港からジョン・F・ケネディ空港へ。ニューヨークでの日々も楽しく過ごしていました。そして明日はパリに戻るという日。その日は9月11日でした。そう、同時多発テロが起こった日です。

 

ニューヨーク中が大惨事に揺れていました。情報が錯そうし、友人にできることはホテルに籠りテレビを眺めているだけ。翌日、なんとか空港に辿り着くと、パリ行きの飛行機は制限が出ていて飛ぶことができないと空港カウンターで告げられるのです。

 

ニューヨークから日本に帰る飛行機のチケットは持っていないし、購入するお金もない。自分が持っている帰りのチケットはパリー関空なので、なんとかしてパリに戻りたいと訴えるのですが、それは認められない。そもそもどの航空会社もフランスには飛べないんだ、と言われてしまいます。アメリカ側の出国制限だったのか、ヨーロッパ全土が無理だったのか、フランスがだめだったのかどうかは分かりません。

 

そこから彼女の交渉が始まります。なんせ、そのように搭乗を断られる客が大勢いたので、空港も軽いパニック状態です。カウンターの職員も、受け答えが曖昧で要領を得ない。

 

彼女はその航空会社の本社に電話をつないでもらいました。本社はヨーロッパにあり、電話に対応した人も落ち着いています。彼女は状況を説明し、なんとかパリに戻りたい旨を伝えるのですが、本社の人でもやはり飛行機が飛んでいないものはどうしようもできません。

 

しかしNYから関空までのチケット代は持ち合わせていないこと、発券してあるNY-パリと、パリー日本のチケットを払い戻すなりなんなりして、とにかく日本に帰りたいと強く訴えたところ、本社の人が提案をしてくれました。

 

その時点では制限がかかっていない、バンコク経由なら日本に帰ることができると。そして、彼女の負担はなしで手配しますと。

 

結局、彼女はニューヨークからバンコクに飛び、トランジットのためバンコクで一泊してから、ようやく日本に戻ってくることができました。

 

なんだかんだで、世界一周して帰ってきたわ、と疲れ切って話していましたが、粘り強く交渉していなかったら、こんなにすんなりと帰国することはできなかったでしょう。

 

周りに旅行好きな人が多いので、同時多発テロの時に友人がトルコに旅行していて数日間、連絡が取れなくて心配したり、また別の友人はスペインで電車に乗り、目的地に着いた数時間後に列車爆発テロが起こったことを聞いてびっくりしたりと、海外で起こったトラブルに巻き込まれた話はよく聞きます。

 

日本にいてもそうですが、海外に行ってもトラブルは起こります。オーバーブッキングや、リコンファームを忘れて、飛行機に乗れないというトラブルもあるあるですね。そんな時、ピンチを回避するにはやはり交渉あるのみ、ですね。